Red HatとGoogle Cloud、協力関係を強化しエンタープライズ向けのオープンなエージェント型AIを推進

  • Google Cloud TPUでのvLLM統合の強化と、Google Cloudでの Red Hat AI推論サーバーの利用によって、大規模な生成AIでコスト効率の高いAI推論をハードウェアの選択が実現
  • Google Cloudが設立メンバーとしてRed Hatの新しいオープンソースプロジェクトllm-dに参加
  • Red HatがGoogleのオープンソースGemma 3モデルの初期テストに参加し、Day 0サポートを提供
東京 -

[マサチューセッツ州ボストン -RED HAT SUMMIT- 2025年5月20日(現地時間)発表] アメリカ報道発表資料抄訳

オープンソース・ソリューションのプロバイダーとして世界をリードするRed Hat Inc.(以下Red Hat)とGoogle Cloudは本日、Red HatのオープンソーステクノロジーをGoogle Cloud専用に構築されたインフラストラクチャおよびGoogleのオープンモデルファミリーのGemmaに統合し、企業アプリケーション向けAIを促進するために連携を拡大することを発表しました。

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今回の協力関係の拡大により、Red Hat とGoogle Cloudは、それぞれの専門知識とプラットフォームを結集し、画期的なAIイノベーションを推進できるようになります。vLLMとRed Hatのオープンソーステクノロジーの力をGoogle Cloud やGoogleの Gemmaに導入することで、 開発者は最適化された推論機能を活用し、より正確で高性能なAIソリューションを構築するために必要なリソースを手に入れることができます。

Brian Stevens(ブライアン・スティーブンス)

Red Hat シニアバイスプレジデント兼人口知能部門・最高技術責任者

両社は協力して、AI拡張のためのエンタプライズグレードのユースケースを以下の方法で促進します。

  • Googleを設立メンバーとして迎え、大規模言語モデル化されたオープソースプロジェクトの立ち上げ
  • Google Cloud TPUおよび GPUベースの仮想マシン(VMs)での 仮想大規模言語モデル(vLLM) のサポートを有効にして、AI推論を強化
  • Gemma 3モデルのディストリビューションでvLLMのDay0サポートを実現
  • Red Hat AI推論サーバーをGoogle Cloudでサポート
  • GoogleのAgent2Agent (A2A)プロトコルのコミュニティメンバーとしてRed Hatを迎え、協力してエージェント型AIを推進

vLLMでAI推論を強化

Day 0対応の取り組みでRed Hatは、現在、GoogleのオープンモデルファミリーであるGemmaの初期テストに参加し、Gemma 3からvLLMへの即時サポートを提供しています。vLLMは、生成AI アプリケーションの出力を高速化するオープンソースの推論サーバーです。vLLMの主要な商用コントリビューターとして、 Red Hatは生成 AI(gen AI)アプリケーションに向けて、コスト効率が高く、応答性に優れたプラットフォームを推進します。

さらに、Googleの AIポートフォリオを支える高性能AIアクセラレータであるGoogle Cloud TPUが、現在vLLMで完全に有効化されています。この統合により、開発者はリソースを最大限に活用しながら、高速で正確な推論には不可欠となるパフォーマンスと効率を実現できます。

AIを研究から実世界への導入へと移行する際、多くの組織は多様なAIエコシステムの複雑さと、分散化されたコンピューティング戦略へ移行の必要性に直面しています。これに対応するため、Red HatはGoogleを設立メンバーとして迎え、 llm-d open source projectを立ち上げました。 vLLMコミュニティの勢いをベースとして、gen AI推論の時代を切り開いていきます。私たちの目標は、異種リソース全体のスケーラビリティを向上させコストを最適化しワークロードの効率を高めることであり、継続的なイノベーションを促進させながら実現していきます。 

コミュニティ主導のイノベーションで企業AIを推進

最新のアップストリームコミュニティの革新を企業にもたらす Red Hat AI推論サーバー が、現在Google Cloudで利用できます。Red Hatがエンタープライズに向けvLLMを提供するRed Hat AI推論サーバーは、企業がハイブリッドクラウド環境全体でモデル推論を最適化できるよう支援します。Google Cloudの堅ろうで信頼性の高いインフラストラクチャを活用することで、企業は本番環境に対応した生成 AIモデルを導入できます。このモデルは大規模であっても応答性が高く、コスト効率に優れています。

AIのオープン化に向けた共同のコミットメントを強調するため、Red Hatは、現在Google’s Agent2Agent (A2A) プロトコルにも貢献しています。A2Aはアプリケーションレベルのプロトコルで、多様なプラットフォームやクラウド環境全体でエンドユーザーやエージェント間のシームレスな通信を促進します。A2Aエコシステムに積極的に参加することで、Red Hatはユーザーが迅速なイノベーションの新たな道を切り開くことを支援し、 エージェント型AIの力によって、AIワークフローがダイナミックで高い効果を維持できるできることことを目指しています。

Red Hat Summit

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サポートコメント

Red Hat シニアバイスプレジデント兼人口知能部門・最高技術責任者 Brian Stevens(ブライアン・スティーブンス)
「今回の協力関係の拡大により、Red Hat とGoogle Cloudは、それぞれの専門知識とプラットフォームを結集し、画期的なAIイノベーションを推進できるようになります。vLLMとRed Hatのオープンソーステクノロジーの力をGoogle CloudやGoogleのGemmaに導入することで、 開発者は最適化された推論機能を活用し、より正確で高性能なAIソリューションを構築するために必要なリソースを手に入れることができます」

Google Cloud コンピューティングおよびAIインフラストラクチャ担当、バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー Mark Lohmeyer(マーク・ローマイヤ)氏
「当社とRed Hatの緊密なコラボレーションは、オープンイノベーションを促進し、お客様に対しAIの可能性を最大限提供したいという共通の思いに基づいています。AI推論の新しい時代を迎えるにあたり、私たちは協力して、組織がAI推論をより効果的に拡張し、コスト効率と高いパフォーマンスを備えたエージェント型AIを実現するための道を切り開いていきます」

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