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最近のブログ投稿でお伝えしているように、複数のチームを結集して自動化のコミュニティ・オブ・プラクティスを形成すると、組織全体で Red Hat Ansible Automation Platform の導入を加速し、自動化でより良い結果を迅速に達成するのに役立ちます。また、自動化の成熟度を高められるため、すべての IT 投資からより多くの価値を引き出すことができます。 

Ansible Automation Platform には、コミュニティ・オブ・プラクティスを直接サポートできる機能があります。ここでは、その一部について説明します。これらの機能は、特に以下のことを目的として共同で取り組む際に役立ちます。

  • 自動化開発ツールとエクスペリエンスを標準化する
  • ユーザーのオンボーディング・エクスペリエンスを向上させる
  • 一元化されたリポジトリで自動化コンテンツを共有および再利用する
  • ネットワーキング、クラウド、セキュリティなど、部門の壁を越えたワークフローを作成する
  • 自動化のパフォーマンスと成功を測定する

コミュニティ・オブ・プラクティスのメンバーがこれらの機能を使えるように教育すれば、彼らが専門知識を構築し、さまざまなチーム間で一貫して作業できるようになるのに役立ちます。 

VS Code の Ansible 拡張機能

コミュニティ・オブ・プラクティスのメンバーの経歴によっては、Windows、macOS、または Linux のデスクトップでよく使用されるソースコードエディターである Visual Studio Code (VS Code) にあまり精通していない場合があります。VS Code は広く導入され、高度なエコシステムを備えているため、組織内で自動化コンテンツを作成するための最適な選択肢となっています。 

VS Code の Ansible 拡張機能により、Ansible Automation Platform を使用して自動化コードを記述する際の効率、精度、習熟度を大幅に向上できます。 

VS Code の Ansible 拡張機能の主な機能には、構文の強調表示、自動補完、lint 機能、Red Hat Ansible Lightspeed with IBM watsonx Code Assistant などの AI ツールとの統合などがあります。拡張機能のインストールと使用方法はこちらをご覧ください。

Ansible 開発ツール

Ansible 開発ツールは、Ansible Automation Platform に含まれるサポート付きの統合機能のスイートです。最近更新および拡張され、VS Code の Ansible 拡張機能を通じてアクセスできる Ansible 開発ツールにより、あらゆるスキルレベルの自動化エンジニアと開発者は生産性と効率を高めながら一貫して Ansible Playbook とコレクションを作成、テスト、デプロイできます。 

Ansible 開発ツールは厳選されたパッケージの一部としてインストールされ、ユーザーによる Ansible execution environment の構築、健全性チェックの実行、Ansible Playbook のテストなどを支援します。詳細情報を確認して使い始めるには、こちらをご覧ください。

Red Hat Ansible Lightspeed 

Ansible Lightspeed は、自動化チームが Ansible コンテンツをより効率的に作成、導入、保守できるように設計された生成 AI サービスです。IBM watsonx Code Assistant に接続された Ansible Lightspeed では、自然言語プロンプトを使ってコンテンツの説明を受けたり洗練させたりすることができ、ユーザーが自動化のアイデアを基に Ansible コードを作成するのに役立ちます。Ansible Lightspeed には VS Code の Ansible 拡張機能を介してアクセスでき、これを使うことで Ansible のベストプラクティスに準拠した Ansible Playbook を生成できます。

Red Hat Ansible Lightspeed を有効化する方法は、こちらでご確認ください。

Ansible Lightspeed はまた、Ansible Automation Platform に直接組み込まれた仮想アシスタント・チャットボットとして進化しています。Red Hat のドキュメントやその他の信頼できるデータソースでトレーニングされているので、Ansible Lightspeed 仮想アシスタントを使用すれば、Ansible 関連の質問にいつでも答えてくれる自動化のエキスパートが常に隣にいるような感覚で作業できます。 

Ansible 開発ワークスペース

まもなく提供が開始される Ansible 開発ワークスペースでは、Ansible 固有の開発環境を必要なときにワンクリックでプロビジョニングできるようになります。この環境には、VS Code、Ansible 開発ツール、Ansible Lightspeed などへのアクセスが含まれ、より迅速で信頼性の高い Ansible コードの作成、テスト、デプロイが可能です。Ansible 開発ワークスペースを使用すると、開発環境の構成にかかる時間を短縮し、複数システムへの手動入力操作を不要にするとともに、コンテンツ作成のライフサイクルを単純化できます。 

Ansible Automation Hub とプライベート Automation Hub

Ansible Automation Hub は、Red Hat Ansible Certified Content Collections (Red Hat とパートナーからのモジュール、プラグイン、ロール、ドキュメントのバンドル) を検索、ダウンロード、管理するための中央リポジトリです。Ansible Automation Hub にある Red Hat の Ansible Certified Content Collections では、Red Hat や、Cisco、Microsoft、CyberArk、Dynatrace、ServiceNow など 60 を超えるパートナーの多数が提供する、事前構築済みかつフルサポート付きの認定済み自動化統合コンテンツにアクセスできます。Ansible Automation Hub には、Ansible 検証済みコンテンツコレクションも含まれており、Ansible のベストプラクティスに関する知識と専門技術に基づいて一般的な運用タスクを自動化するのに役立ちます。 

Ansible Automation Platform をすでにご利用中の場合は、Ansible Automation Hub にログインしてコンテンツをご確認ください。 

プライベート Automation Hub は組織の内部リポジトリであり、信頼できるすべての自動化コンテンツの信頼できる情報源として機能します。プライベート Automation Hub を使用することで、チームはコミュニティ・オブ・プラクティスが設定した基準に沿ったコンテンツを一貫性のある反復可能な方法でデプロイできます。 

Red Hat Developer Hub 用の Ansible プラグイン

Red Hat Developer Hub 用の Ansible プラグインにより、キュレーションされた学習パス、ワンタッチのコンテンツ作成、統合された開発ツールなどの、こだわりのあるリソースを備えた統合エクスペリエンスが実現します。これにより、Ansible を初めて使用するユーザーはすばやく学べるサポートを、経験豊富なチームは生産性向上に不可欠なリソースを活用できます。 

Red Hat Developer Hub 用の Ansible プラグインは、コミュニティ・オブ・プラクティスのメンバーが Ansible の言語と構文に精通し、統合ツールを使用して Ansible コードの作成および開発を行い、組織の環境とベストプラクティスに準拠した信頼できる自動化コンテンツを推進するための中央アクセスポイントとして機能します。詳しくはこちらをご覧ください。 

 

Ansible plug-ins for Red Hat Developer Hub

 

自動化ワークフロー

単体タスクのみを自動化して得られる限定的な成果から前進するためには、コミュニティ・オブ・プラクティスは最終的に IT 組織内の複数のチームにまたがる自動化ワークフローの計画を開始する必要があります。より複雑なワークフローの構築に着手すると、エラーだけでなく、他チームの手動操作を待つことで発生する摩擦を減らすことができます。また、リソースの時間を解放し、イノベーションや戦略的プロジェクトに集中させることができます。

ワークフローを使用すると、統合されていない一連のジョブテンプレート (またはワークフローテンプレート) を構築できます。これらのテンプレートは共通のインベントリー、Playbook、またはアクセス許可を共有していなくても問題ありません。 

自動化ワークフローの実例をご覧ください

Event-Driven Ansible を使用すると、ワークフローをさらに拡張して、IT 環境でよくないことが発生する前にプロアクティブに対応できます。ServiceNow ITSM を使用したシンプルな自動チケット処理の強化などの小規模なユースケースから始めることができます。最終的には、チケットをオープンして、報告された問題を解決するための Playbook を起動し、チケットをクローズするまで、人の介入を必要とせずにエンドツーエンドの単一のワークフローで処理する、完全な閉ループ自動化を実現できます。また、チケットをチームに転送して追加の根本原因分析を実行すれば、より細かい制御も可能です。どのユースケースから始めるべきかや、時間の経過とともにより高度なユースケースを追求していく方法については、コミュニティ・オブ・プラクティスで継続的に話し合っていく必要があります。 

Automation Analytics と Red Hat Insights

コミュニティ・オブ・プラクティスが成長していくと、自動化のパフォーマンスを追跡および測定し、それをユーザーやステークホルダーと共有する必要が生じます。これは重要なステップです。改善すべき点を特定し、自動化全般に対する社内サポートを強化するのに役立つからです。 

Automation Analytics のレポートとダッシュボードを使用して、投資対効果 (ROI) や節約された時間など、自動化によるビジネスへの影響を測定できます。自動化ジョブの成功を監視すれば、どのチームが自動化に苦慮しているかを確認できます。これらのグラフと指標をコミュニティ・オブ・プラクティスやエグゼクティブチームと共有することで、作業の目に見える効果を把握し、どの自動化タスクが組織に最大の価値をもたらしているかを知ることができます。 

Red Hat Insights を使用すると、システムの健全性の状態や構成などを含む、自動化インフラストラクチャを監視できます。これによりインフラストラクチャのパフォーマンスの問題、システムの可用性、セキュリティの脆弱性などの問題を発見し、解決することができます。Red Hat Insights からの通知をデータソースとして使用して、Event-Driven Ansible による自動修復をトリガーすることもできます。

その他の資料

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Red Hat Ansible Automation Platform | 製品トライアル

エージェントレスな自動化プラットフォーム。

執筆者紹介

Tricia McConnell is Principal Product Marketing Manager, Red Hat Ansible Automation Platform. She brings more than twenty years of experience marketing technical solutions to enterprise IT audiences. 

Read full bio
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